令和2年度取組事例集

取組団体


ふたば未来学園高等学校を支援する会
代表者 鈴木 正範さん


取組名称


地域へつながれ!笑顔と元気プロジェクト


取組の概要

 福島県立ふたば未来学園高等学校の生徒の約半数は被災経験があり、ふるさとを離れて暮らしている者も多くいます。しかし、ふるさとへの想いは失われておらず復興を願っています。そのため、取組の「広野町バナナプロジェクト」「大熊町いちごプロジェクト」「サツマイモプロジェクト」では、地元農産物に対する風評被害を払拭し、安心安全を訴求することで復興を後押しすることを目的としました。

 

取組の様子

 当初計画していたイベントは、新型コロナウイルスの影響で中止となりましたが、気持ちを入れ替え、農産物に関わる役場の方や町民の方に対して自分たちで開発した商品のPRを行いました。広野町産のバナナを使った商品発表会は広野町振興公社で実施。大熊町産のいちごを使った商品発表会はネクサスファームおおくまで実施しました。発表会では、地域の方々に対して試食とアンケート調査を行い、その結果に喜んだり更なる改良を検討したりしました。また、こども園ではサツマイモの苗の植え付け、収穫を実施しました。収穫後に、生徒と園児たちは、サツマイモのつるを使ったクリスマスリース作りを一緒に行いました。取組を通して500名程の方に農産物をPRすることができました。

 生徒たちと話し合い、今後は震災から10年の節目を迎えたこともあり、バナナを使った防災食の開発に挑戦する予定です。商品の開発を通して震災を風化させることなく防災意識を高めていきます。そして、ふるさとの産業復興のため、農産物の風評被害の払拭に貢献していきます。

実施者の声

 新型コロナウイルスの影響によって、当初計画していた大きなイベントがすべて中止となり、できる範囲でのイベント開催となりましたが、事後アンケートの結果を見ると今回の取組の意義や復興への思いは地域の方々にしっかりと伝わったと思います。生徒たちは自分たちのふるさとのためにと、商品開発では活発に意見を出し、何度も試作を行っていました。こうした課題解決への姿勢を育み、地域へ還元すべく、今後も取組を行っていきたいです。

参加者の声

「広野町や大熊町を元気に笑顔にする取組であったと思います」

「若い世代の高校生が取り組むことで、さらなる地域の活性化にもつながるものになりました。一つ一つを積み重ねることによって、双葉郡の復興につながっていく取組になったと思います」