令和5年度取組事例集

取組団体


山木屋夏祭り実行委員会
代表者 菅野 良弘さん


取組名称


山木屋夏祭り


取組の概要

 川俣町山木屋地区は、避難などの影響により人口が7割減となっています。特に、若年層は避難先での就業や子どもの就学などによって、他地域での生活基盤が構築され、避難指示解除後も町に戻って来ていません。そのため、地域での世代を越えた交流の機会は、非常に限られたものになっていました。
 そこで、若年層が帰省する8月15日に夏祭りを再開することにより、新たな人々とのつながりを創出することができると考えました。


取組の様子

 夏祭りは、山木屋地区の中心街かつ復興拠点である「とんやの郷」を会場としました。準備は、山木屋自治会の事務局と連携して行いました。会場の設営は、女性会による飾り花の制作から始まり、前日には盆踊り用の櫓を設置。夏祭りの当日は、山木屋を象徴する山木屋太鼓の力強い演奏が行われました。地域の方々の協力によって、飲食店のほかにも、無料の射的や輪投げ、ヨーヨーすくいなど、子ども向けの露店を多数出店することができました。大人も子どもも、夏祭りを大いに楽しんでいました。また、運営面では、日頃から地域の活動を力強く支えるボランティアスタッフによる駐車場誘導などもあり、地域ゆかりの方々が一丸となって参加者を迎えました。

 来場者全員が輪になって櫓を囲んで盆踊りを楽しみ、イベントの最後は花火も打ち上げ、「山木屋で過ごした日」を多くの人の心に刻むことができました。山木屋地区の住民は元より、地区外から訪れた老若男女が楽しむことのできる、笑顔あふれる取組になりました。

実施者の声

 地域の輪を描いて、来場者とひとつになる内容の夏祭りを開催することができました。特に、打上げ花火の満足度が高く、大きさではなく距離も大切だということがわかりました。今回の祭りの準備や運営は川俣町福田地区の方々にも協力していただきました。当日の会場には、避難している方、移住した方、そして近隣の市町村からも多くの方々が参加しました。担い手不足が課題となっている山木屋地区としては、夏祭りをきっかけに地域間交流を大切にし、今後の活動につなげていきます。

参加者の声

「久しぶりに知り合いに会うことができて、良かったと思います」

「夏祭りイベントのスタッフのみなさんが親切で、とても楽しかったです」

「目の前で花火を見ることができて素晴らしかったです」

「他地区からきましたが、山木屋にまた遊びに来たいと思います。来年の夏祭りにも遊びに来ます」