取組団体
一般社団法人葛尾むらづくり公社
代表者 松本 松男さん
取組名称
かつらおの歴史を知る
取組の概要
葛尾村は避難指示が解除された現在も村民は約1400人中250人弱で、村民同士のつながりはまだ再生できていません。取組では、専門家による解説などを交え、葛尾村の歴史を語り部に伝えてもらいました。村の歴史を知ってもらうこと、つつじやあじさいなど古くから葛尾村とゆかりのある花木の植栽を行うことなどを通じて、つながりを創出、交流人口の拡大を図りました。
取組の様子
葛尾村には古くからの伝習や構造物があります。これらを後世に伝えていくことが葛尾村のアイデンティティにつながるものだと考えました。しかし、避難によってまだ戻っていない世帯もあり、村の中でも村の歴史について語れる村民も多くはありません。そこで、葛尾村における交流の場として設置された葛尾村復興交流館「あぜりあ」において、つつじやあじさいなど古くから葛尾村とゆかりのある花木の植栽を行いました。他町村にある仮設住宅や復興公営住宅に住む村民にとっても、村の暮らしに思いを馳せる機会となりました。また、あぜりあの蔵に昔ながらの舞台を設置し、人形劇「葛尾大尽」(明治まで莫大な富を持つ松本三九郎一族の物語)や葛尾の竜子山に伝わる「たつ子姫伝説」の朗読会を開催。伝承を伝える語り部の話とともに、専門家による解説も行いました。
さらに語り部「震災を語る」では、震災発生からその後の行動や思いについて公社職員による解説も交えながら、被災者の視点で語り合いました。さまざまな形で物語が伝えられ、ゆったりとした雰囲気の中で葛尾の歴史について理解を深めることができたと思います。
実施者の声
「村内への帰還がこれからであり、こうした取組を地道に行っていくことが必要だと思います。今回は村外住民がイベントのために村に戻り、村内住民とつながりをもつことができました。また、村外の学生が村に来て、葛尾の歴史を知るきっかけにもなりました。今後は積極的に『語る』ことができる村民を発掘していきたいと思います」
参加者の声
「この取組で、葛尾の歴史の一端がよくわかりました」
「葛尾の歴史を伝える人たちの思いが伝わりました」
「自分が思っていたストーリーと違っているが、人それぞれなんだなと思いました」