令和5年度取組事例集

取組団体


浪江町
代表者 吉田 栄光さん


取組名称


さあ行くベ!
つしま肉まつりによる住民同士の交流事業


取組の概要

 原発事故で地区全体が帰還困難区域となった津島地区では、住民がバラバラになり、もともとあったコミュニティがなくなってしまいました。しかし、津島地区に住んでいた住民同士が交流するきっかけが欲しいと思い、震災前には毎年盛大に開催されていた津島地区のバーベキューイベントを、令和5年3月に特定復興再生拠点区域として一部地域の避難指示が解除された地元津島で開催。地区のにぎわい創出と、住民同士の交流によるつながりの強化を図ることを目的として企画しました。


取組の様子

 「さあ行くベ!つしま肉まつり」は、三連休の最終日となる11月5日に、津島地区の避難指示解除区域内にある浪江町つしま活性化センターで開催しました。

 バーベキューは、会場内にテント14張と56台のバーベキューコンロを設置して行い、ピーク時には焼肉の白煙で会場内が真っ白になるほどでした。ステージでは、南津島郷土芸術保存会による田植踊りと神楽、地元出身アーティストのライブ、福島市の団体による阿波踊りが上演され、観客を大いに沸かせました。出店ブースでは、かぼちゃまんじゅうやなみえ焼そばなど6店舗の出店があり、どの店も賑わっていました。

 また、館内では震災前に津島地区を撮影した写真のパネル展示を行いました。皆さんは懐かしそうに写真に見入り、当時の様子を語り合っていました。

 今回のイベントには、県内外から約400人が訪れ、バーベキューを楽しみながら、互いに近況報告や思い出話をする姿や、ステージイベントに笑顔で参加する様子が多く見られ、和やかなムードの中、参加された方々同士の交流が深まりました。

実施者の声

 県内外から多くの方に参加いただき交流が深まりました。バーベキューが予約制だったため、せっかく来ていただいたのにバーベキューに参加できない方がいたこと、またステージイベント終了とともにお客様がいなくなってしまったことも今後の課題となりました。今年度は、事業の初年度だったことから町事業としてイベントを実施しましたが、次年度以降は、地区住民の方々が主体となった形で事業を継続していきます。

参加者の声

「おいしくいただきました。来年度も友人を呼びたいので、ぜひ開催して欲しいです。炭火に癒しを感じました」

「移住してきて初めてのイベントでした。ほんわかした空気の中、笑顔で過ごすことができ、ホッとした感じがしました」

「来年もずっと続きますようにと願っています。炭焼きで食べるお肉は最高でした。津島に光あれ!」